肥満外来のご予約について
診察は「完全予約制」になります。ネットから診察をご予約下さい。
一回目の診察は、医師との対面診察を行い、問診ならびに検査を受けていただきます。
肥満外来を開始しました
大阪本町胃腸内視鏡クリニックでは、肥満外来を開始いたしました。
肥満は糖尿病、高血圧、脂質異常症、さらには癌(大腸癌、食道癌、肝臓癌など)や脳血管疾患・心疾患といった病気のリスク要因となります。
肥満外来では、生活習慣病の治療による肥満解消を目指します。
患者さん一人一人のライフスタイルに応じたオーダーメイドの治療を行います。
医学的根拠に基づいた生活習慣指導を中心とし、必要に応じて薬物療法を導入することで、生活習慣病の改善および肥満の解消を目指します。
保険・自費のいずれにも対応します
保険診療として治療を行う場合には、「生活習慣病の治療による肥満解消」を目指します。
そのため、糖尿病や高血圧、脂質異常症の診断を受けた方が対象となります。
これらの疾患の診断を受けていない方は、保険診療として肥満治療を行うことはできませんが、自費診療として治療を行うことは可能です。
肥満は癌のリスクになります
イギリスで実施された調査では、22種類の癌の内、17種類の癌は太っている人ほどかかりやすいという報告がありました。
特に大腸癌、肝臓癌、胆のう癌、膵臓癌、子宮癌、腎臓癌は肥満との関係が強かったということも分かりました。
癌のリスクとしてよく知られた「喫煙」と同等の癌リスクが、肥満にも存在するのです。
肥満の定義
一般に使われる「肥満」という言葉は、なんとなく見た目が「太っている」人に対して使いますが、医学的にちゃんと定義されています。
BMIという値で医学的に肥満が定義および分類されています。
BMIは[体重(kg)]÷[身長(m)]÷[身長(m)]で算出できます。たとえば身長1.65m(165cm)、体重70kgの方であれば、【70÷1.65÷1.65=25.7116…】となりますので、以下の表を見ると「肥満1度」に分類されます。
電卓を使って、ご自身のBMIの値を計算してみましょう。
BMI | 判定 |
---|---|
18.5未満 | 低体重 |
18.5以上25未満 | 普通体重 |
25以上 30未満 | 肥満1度 |
30以上 35未満 | 肥満2度 |
35以上 40未満 | 肥満3度 |
40以上 | 肥満4度 |
肥満がもたらす病気
以下のように、肥満はさまざまな疾患のリスクを高めます。
- 2型糖尿病
- 高血圧
- 脂質異常症
- 高尿酸血症、痛風
- 狭心症、心筋梗塞
- 脳梗塞
- 癌(大腸癌、食道癌、膵臓癌、肝臓癌、乳癌など)
- 脂肪肝
- 睡眠時無呼吸症候群
- 変形性膝関節症などの整形外科疾患
肥満外来をお勧めする方
特に以下のような方は、肥満外来の受診をおすすめします。該当しない場合も、生活習慣病や肥満が気になる方は、一度当院にご相談ください。
- BMIが25以上ある方
- ウエストが85㎝以上ある男性
- ウエストが90㎝以上ある女性
- 内臓脂肪が気になる方
- 健康診断で血糖値、脂質、血圧、尿酸値の異常を指摘された方
- 医学的根拠のある食事療法・運動療法を受けたい方
- これまでのダイエットでリバウンドを繰り返している方
- 最近急に体重が増えた方
- 最近急にお腹が出て気になる方
- 医師と協力して生活習慣病、肥満を改善したい方
肥満外来をお勧めしない方
当院の肥満外来は食事指導・運動指導を中心とし、必要に応じて薬物療法を導入します。
医学的根拠に基づいた肥満解消を目指すため、以下に該当する方は、当院の肥満外来の対象外となります。
- BMI22未満の方
- 食習慣、運動習慣を改善する意志がない方
- 美容のみを目的としてダイエットをしたい方
- 短期間で楽に痩せたいという方
- 薬を飲むだけで痩せたいという方
- 糖質制限ダイエットをしたい方
- 特定の食品だけを食べる、飲むだけで痩せたい方
肥満外来の流れ
2検査
身長・体重測定、血液検査、尿検査、超音波検査などを行い、生活習慣病の有無、合併症の有無を調べます。
3治療開始
食事指導・運動指導を行いながら、必要に応じて薬物療法を導入します。
善玉菌オリジナルサプリメント、漢方などを併用することも可能です。
※2回目以降は、オンライン診療での受診が可能です。
肥満外来の治療
食事療法
患者さんの生活スタイル(食生活習慣、タバコやアルコール、仕事内容など)と、病気の状態(高血圧、糖尿病、脂質異常症などの合併の有無)に合わせて、医師が患者さんごとに食生活習慣の見直し、指導を行っています。
食行動について気になる方は下記ボタンよりご確認ください。
運動療法
当院では、患者さんのライフスタイルや、病気の状態に合わせた運動療法を指導します。
食事と同様運動も継続することが大事であり、無理ないメニューを考えていきます。
(糖質制限などでの極端なカロリー制限では、筋肉量を減少させて基礎代謝が悪くなることがあります。当院では食事療法を運動療法を組み合わせて指導しています)
当院の運動療法では、有酸素運動とレジスタンス運動を推奨しています。
有酸素運動は糖分を燃焼させるとともに、インスリン感受性の改善が期待できます。
レジスタンス運動では筋肉量が増大し、基礎代謝の向上が期待できます。
薬物療法
GLP-1(内服・注射)
GLP1は小腸で作られるホルモンで、血糖値が上昇したときに膵臓のGLP1 受容体に結合することでインスリンの分泌を促進するホルモンです。
また、満腹中枢に働きかけて食欲を抑えたり、胃の内容物の排泄をゆっくりにして満腹感を持続させたりといった効果も期待できます。
※2型糖尿病の方は保険診療となります。副作用として、下痢、便秘、吐き気、食欲減退などの胃腸障害が投与初期に認められます。(おおむね1か月程度で消失します)
SGLT2阻害薬(内服)
腎臓でのブドウ糖の再吸収を抑制することで、尿からの糖の排出を促し、血糖値を下げる効果があります。
1日当たり約120g(500kcal)のブドウ糖を排泄するため、体重の低下が期待されます。
※2型糖尿病の方は保険診療となります。副作用として、尿路・性器感染症や頻尿・多尿、低血糖症状(ふらつきや冷や汗)があります。
メトグルコ(メトホルミン)
肝臓からの糖放出抑制、筋肉などへの糖取り込みを促進、消化管からの糖吸収抑制により血糖を降下させます。
インスリンの分泌作用はありませんが、抵抗性を改善する作用(インスリンが効きやすくなる)があります。
1961年から使用されている血糖降下薬で、これまで多くの臨床試験で有効性・安全性が証明されています。
欧米では、肥満を伴う糖尿病治療の第一選択とされています。
漢方
当院の肥満外来では、ご希望・必要に応じて、漢方も使用いたします。
植物や動物、鉱物などを原料として作られる漢方には、肥満を含めさまざまな症状に対する効果が認められています。
西洋薬に抵抗がある方、体質から改善していきたいという方におすすめです。
患者さんの性別、体格、体質に合ったものを処方し、生活習慣病の改善や肥満の解消に役立てます。
善玉菌 オリジナルサプリメント
最近の研究で、腸内細菌は便秘や下痢といった便の病気だけでなく、過敏性腸症候群、炎症性腸疾患、ほかにも糖尿病や脂肪肝などの代謝性疾患、うつ病などの精神疾患にも関係していることが分かってきました。
例えば、糖尿病では腸内細菌のバランスが乱れていることが分かっています。
また逆に特定のビフィズス菌や酪酸酸性菌の増加が、HbA1cの低下やGLP-1増加と相関するという研究発表もされています。
当院では、院長自らが食品会社と共同でオリジナルの善玉菌サプリメント(CoColon)を開発しました。
CoColonには、24種類のビフィズス菌と乳酸菌、そして酪酸菌と納豆菌が含まれています。