逆流性食道炎

逆流性食道炎について
分かりやすく動画で解説

逆流性食道炎の全てを解説
内視鏡専門医が1本の動画に
詰め込みました

2分でわかる逆流性食道炎動画

逆流性食道炎とは

逆流性食道炎とは逆流性食道炎とは、名前の通り「胃の中の胃酸などが食道に逆流して炎症を起こす病気」のことです。
本来、胃の中の胃酸や食物が食道に逆流しないように、食道と胃の間は筋肉(下部食道括約筋)で閉まっています。食べ物を飲み込んだ時に筋肉が緩んで、食道から胃に落ちます。
ところが、何らかの原因で、食べ物を飲み込む時以外でこの筋肉のしまりが緩むと食べ物や胃酸が食道へ逆流してしまいます。その強い酸のために食道に炎症を引き起こします。(なお、胃自体は粘液を作って胃酸から自分を保護しています)

逆流性食道炎の原因

原因として大きく3つに分類できます。

  1. 食道と胃の締まりが悪くなった。
  2. 胃に圧がかかる。
  3. 胃酸多く出る。

逆流性食道炎の原因

  1. 一番大きな原因として、食道裂孔ヘルニアというものがあります。
    これは胃の一部が横隔膜の穴を通って食道側にはみ出してしまうものです。これは解剖学的に体質のようなもので、手術以外には治りません。
    他にも加齢や血圧を下げる薬の副作用で、筋肉の締りが悪くなることがあります。
  2. お腹に圧がかかりやすくなると、食道への逆流が起こりやすくなります。
    その原因としては、暴飲暴食や、肥満でお腹が押されたり、お腹に力を入れたり、前かがみの姿勢などがあります。
    また便秘でも腸から胃へ圧力がかかります。
  3. アルコール、高タンパク食、高脂肪食、コーヒーなどは胃酸分泌を亢進すると言われています。
    空腹時には避けた方がよいでしょう。コーヒーは飲むなら食後に飲みましょう。
    近年はピロリ菌に感染する割合が減り、胃が健康=胃酸分泌が多い人が多く、逆流性食道炎の患者さんは増えています。
    またピロリ菌治療後に胃酸分泌が促進され、逆流性食道炎にかかることもあります。

逆流性食道炎の症状

逆流性食道炎の症状主な症状としては、呑酸症状や胸焼け、みぞおちの痛みがあります。喉まで胃酸が逆流してきた場合、のどの違和感や、喘息のような咳症状が出ることがあります。

逆流性食道炎の検査・診断

逆流性食道炎の検査・診断症状でもある程度は診断がつくのですが、正確に調べるには胃カメラを行います。
ピンク色が食道粘膜で、左の画像の赤い線に見えるのが全て炎症によるものです。

胃カメラについて詳しくはこちら

逆流性食道炎の治療法

治療法は、大きく2つあります

  1. 生活習慣の改善
  2. 内服薬

①生活習慣の改善としては先ほどの「逆流性食道炎の原因」から考えると、暴飲暴食を避けること、肥満の方は体重減少を、便秘解消を行うことが大切になってきます。

また食後2~4時間は食べ物が胃に残っているので、その状態で横になると重力の関係で逆流しやすくなります。その間は横にならないようにします。

②胃酸分泌を抑える薬で治療を行います。プロトンポンプ阻害薬やH2ブロッカーなどがあります。 その他の内服薬として、胃腸の運動を促進させる薬や不安を和らげる薬などが処方されることもあります。

逆流性食道炎の
よくあるご質問

若い人でも逆流性食道炎になるのでしょうか?

年齢に関係なく、若い人でも逆流性食道炎になる事はあります。
ただし年齢を重ねるほど、消化が悪くなって胃もたれを起こしたり、便秘になったり、姿勢が前かがみになり、逆流性食道炎にはなりやすくなります。

逆流性食道炎になったら、やってはいけないこと(避けた方がいいこと)はありますか?

逆流性食道炎は胃酸が逆流して炎症を起こすため、暴飲暴食をさけること、急いで食べないようにすること、消化に時間のかかる脂肪分を控えることが重要です。

逆流性食道炎の場合、ヨーグルトがいいと聞いたのですが、食事で気を付けることはありますか?

ヨーグルトが直接、逆流性食道炎に効くというエビデンスはありません。
食事における注意点は、前述と同様です。
便秘は逆流性食道炎の増悪因子であるため、ヨーグルトを食べることによって便通が改善し、それによって胃酸逆流が軽減し症状が緩和する可能性はあります。

逆流性食道炎は自然治癒することもあるのでしょうか?

自然治癒することもあります。

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